記者駆け出しのとき、警察担当を3年やらせてもらって、ニュースを書いていて、僕なりに取材をやめたくなるほど悩んだのが、被害者の実名の公表です。
何件もの事件で、遺族の方のお宅でご冥福を祈らせていただき、複雑な気持ちで取材させてもらいました。放っておいてほしいかもしれない。でも、二度とこんなことが起こらないように、亡くなった方の名誉を守りつつ、世の中の人にしっかりと真実を知ってもらいたい。
「被害にあったのは、ある女子高生じゃない、私の娘です」このニュースの遺族の方の言葉を、元ジャーナリストとして、深く考えました。
痛烈な悲しみ、怒り、苦しみの上でのご発言だと思います。現場の記者の皆様は、取材相手は想像を絶する状況にいて、その方々に大きな影響を与えていることをずっと悩みぬきながら、取材にあたってほしいです。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170516-00011917-houdouk-soci