成功できない人は、努力が足りないから。すべては自己責任で、徹底的な弱肉強食の競争原理こそ、世の中を良くすると考えていました。
その考えが根底から変わったのは、記者として、政治家としての経験を通してです。
まず僕は大学受験に失敗します。1年浪人をしました。一生懸命勉強して、慶應義塾に入りました。でも、一生懸命勉強だけに集中できる環境は、僕の力ではありません。
「努力をしない奴が悪い」というお爺さまが興した企業の三代目の経営者の方を取材しました。おじいさんと父上のおかげで、まったく自分の力だけではないです。努力する環境にすらない方もいることに想いを馳せられていない。そんな方があまりにもこの国は多い。
今では日本を代表するIT経営者を取材しました。この人こそ「努力こそすべて。自己責任こそすべて」というかと思ったら「父親の会社が潰れ、奨学金でチャンスをもらい、成功させてもらった。自己責任だけでは今の僕はないだろう」僕の心にはとても響きました。
何が言いたいかというと、自己責任で完結できることなんてほとんどないんじゃないかって結論に僕は至りました。でも全てを平等にというのは現実的に難しい。
育児、教育、親御さんの介護、万が一の病気、自分の老後。誰もが直面する大きな課題は負担を公助という形で分かち合うべきです。
井手英策先生と出会って、僕のライフワークになりました😊
