こんにちは。せき健一郎です。わたしの古巣でもあるNHKについて述べさせていただきます。この会長には、即時に辞職をしていただきたい。その根拠についてお話をいたします。現在、私が所属する民主党を含む野党がふがいないために、巨大与党が政権を運営しています。これは不徳の致すところですが、巨大与党に逆らうと何となく怖い、という空気がマスメディアの中でも強まっています。

こうしたなかで、不偏不党の立場から大きな役割を果たすことが求められているマスメディアの一つは、なんといってもNHKです。しかしNHKは、その役割を果たせていません。その諸悪の根源は、籾井会長です。まず、一発レッドカードの発言を引用します。今年1月、籾井会長は記者会見で「政府が「右」と言っているものを、われわれが「左」というわけにはいかない。国際放送にはそういうニュアンスがある」と述べました。めまいのする発言です。

「大本営発表をそのまま流すことがNHKの使命だ」と言っているのと同じです。ジャーナリストは、現場で取材した情報をもとに、事実を世の中に伝えるのが使命です。しかし、政府の意向に沿って放送を進めていく必要があるという言語道断の発言。この発言者がまだNHKのトップにいることには深刻な危機感を覚えます。第二次世界大戦当時、圧倒的な力の差を背景に連戦連敗を続けていた日本軍の事実を、大本営発表どおり連戦連勝と伝えていた戦前のマスコミと同じです。

さらに問題なのは、NHKの体質です。なぜ、ジャーナリストとして多くの現場を経験してきた報道局の幹部は、この発言に対して猛烈な抗議をしないのか。それは明確です。ジャーナリストもサラリーマン、次の人事がありますし、言いにくいのも現実です。「いや、出世など考えていない。俺の立場はどうだっていい。ただ、組織人として、私の立場で言うことではない」との声が聞こえてきそうです。であればお尋ねしたい。だれがこの会長の考えを修正させるのでしょうか。誰も直言できず、社内の空気を忖度する。第二次世界大戦の帝国陸軍の意思決定プロセスと同じです。

籾井会長個人を攻撃するものでは決してありません。三井物産時代、兄貴分として部下の面倒見がよかったという良い評判も直接籾井さんと仕事をした商社マンからも聞きました。ただ、ただ、NHKの会長には向いていないということ、それだけです。何を大げさに言っているのだ?というご意見もあるかもしれませんが、雪崩は小さな雪の塊が転がるところから始まります。大きくなってからではもう誰も手が付けられないのです。籾井会長には、即座に辞職をしていただく。メディア統制という大きな雪崩になる前に講じるべき必要不可欠な対策です。最後までお読みいただいた方、本当にありがとうございました。